公開講演会、公開シンポジウムのホールでのご聴講は、お申し込み順となります。お申し込み者多数の場合は、別室よりモニター越しにご聴講いただくことをご了承ください。

公開講演会  2020年7月18日(土)13:15~15:45

テーマ:『 思春期のこころと「遊び」ーSNSやアニメ、動画などの関係から考えるー 』

講師 : 岩宮恵子(島根大学人間科学部/島根大学こころとそだちの相談センター)
司会 : 森田喜治(龍谷大学

思春期のクライエントと会っていると、ボードゲームやパズルなどが関係作りに役立つことは多いが、プレイだけで展開していくことは少ない。では、思春期のセラピーにはどういう「遊び」についての視点が必要なのだろう。
日常的にネットに触れ、動画やアニメを見たいときにいつでも見ることができ、24時間、他者とSNSでつながることができるなど、家にひとりでいながらにしていつでも「遊ぶ」ことができるような日々のなか、彼らにとって、ほんとうにこころ動かされる「遊び」とはどういうものなのだろう。今回は、思春期のクライエントのこころが動く「遊び」とはどういうものなのか、事例を紹介しながら漫画やアニメの考察も含めて考えていきたい。

講師 /岩宮恵子(いわみや・けいこ)氏

島根大学人間科学部教授。島根大学こころとそだちの相談センター長。聖心女子大学文学部卒業。鳥取大学医学部精神科での臨床を経て、2001年より島根大学へ。学部や大学院で教鞭をとる傍ら、現在に至るまで、島根大学こころとそだちの相談センターや学校現場で、実際に臨床実践をし続けている。
2013年より河合隼雄学芸賞選考委員。主な著書に『生きにくいこどもたちーカウンセリング日誌から』(岩波現代文庫)、『フツーの子の思春期 ー心理療法の現場から』(岩波書店)、『思春期をめぐる冒険ー心理療法と村上春樹の世界・増補版』(創元こころ文庫)、『好きなのにはワケがある ー宮崎アニメと思春期のこころ』(ちくまプリマー新書)など。

公開シンポジウム  2020年7月19日(日)12:30~14:30

テーマ:『 人間を写す鏡としての妖怪 ー妖怪学と遊びの関係をめぐってー 』

話題提供者:小松和彦(国際日本文化研究センター所長
指定討論者:妙木浩之(東京国際大学/南青山心理相談室
指定討論者:川戸 圓(川戸分析プラクシス/大阪府立大学名誉教授
司   会 : 森田喜治(龍谷大学

「遊び」は、その行為の向こう側にある功利的な目的に達するためのプロセス・手段ではなく、それ自体が目的であり、「快楽」である。もちろん、功利と遊びが結合した場合もあるが、その場合でも功利と遊びは区別して理解されるべきであろう。「妖怪」は、当初は恐怖・排除の対象として理解されていた。しかしそれがやがて遊び・娯楽の対象へと変化していった。その背景には、妖怪が現実的な存在から架空の存在へと変化していったことがあるはずである。また、この架空の存在・フィクションとしての妖怪は、「心」の有り様を、あるいは「社会」を移す「鏡」となっており、妖怪を楽しむ人びとは、その「鏡」に知らず知らずのうちに己の内面や社会観を写しているのではなかろうか。さらにいえば、そうした「鏡」に写すという行為には、存在論的な意味での「快楽」と「解放」が託されるのではなかろうか。この講演では、そんな問題を考えてみようと思う。

話題提供者/ 小松和彦(こまつ・かずひこ)氏

1947年東京生まれ。日本の文化人類学、民俗学者。2012年より国際日本文化研究センター所長。2016年文化功労者。専門は民俗学、文化人類学。2013年紫綬褒章受章。2016年文化功労者顕彰。主な著書に『憑霊信仰論』(講談社学術文庫)、『妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心』(講談社学術文庫)、『異界と日本人』(角川ソフィア文庫)、『百鬼夜行絵巻の謎』(集英社新書 ヴィジュアル版)、『日本妖怪学大全』(小学館 編著)、『京都魔界案内』(知恵の森文庫)、『誰も知らなかった京都聖地案内』(知恵の森文庫)、『神になった人びと日本人にとっての「靖国の神」とは何か』(知恵の森文庫)など多数。

2019年10月2日

Copyright© 第26回 日本遊戯療法学会大会 , 2020 All Rights Reserved.